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あたたたかな北上

[あらすじ]

 

奴隷のキド君から、近く大規模な脱走があると聞いた。マチのあらゆる家々の奴隷が一斉に旅に出るのだ。僕も妻もキド君と家族の様に過ごした。キド君はそれを大いに活用して、我が家の電話を無断使用。奴隷解放組織の連絡係をまかされていたのだ。
キド君の作った、各家庭の秘密ポストに投函したチラシには「あたたたかな北上」とあった。大きく誤植を認めた僕は、彼になんて伝えよう。組織は間違いを許さないそうだ。「北って、さむいんだろう」「だからこそ、環境を乗り越えて新世界を生むのです。あたたかな、新世界を」「それは、いいね」
それは、いいんだ。

[Profile]

 

2007年結成。ほぼ全作品を作・演出の山本正典が手がける。ふつうの人々の生活を、軽妙な会話で丁寧に描くことを得意とする。素朴さを装いながらも、人の心に巣食う“嫌らしさ”を、寓話的な表現を織り交ぜて立ち上げていく。

シアトリカル應典院演劇祭「space×drama2010」優秀劇団を受賞。

2014年に大阪市立芸術創造館にて芸創セレクション選出、AI・HALLにて「次世代応援企画break a leg」選出。

[出演者]

牛嶋千佳、室屋和美、若旦那家康
小中太、竹内宏樹(空間 悠々劇的)、原竹志(兵庫県立ピッコロ劇団)

 

 

□スタッフ

作・演出:山本正典

演出助手:要小飴

制作:若旦那家康

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